本当の"創造"へ 本物の"創造主"へ

観たのに見てない 覚えられない
GIFTのパフォーマンスを観てる最中ですら
あ これ記憶できないヤツだな…
と謎の覚悟をした
これはなんか懐かしい感覚
私知ってるヤツだ
プリンスのライブ
プリンスを観てる時に感じた なんだか呆けたような感覚
アレと同様同質の感覚
そんな感じでプリンスのライブ覚えられてないエスむら ポンコツで泣くよホンマ
GIFTを観てしばらく経ってから ああアレ火の鳥やったやん ショパンやんバックナンバーにミセスやったやん
と思い出す
ゆっくり進むマイジェントリー海馬
GIFT数日後 体調ががくりと落ちた
「疲れが出たんだよ」
語彙力 想像力のない者は私にこう言うのさ
疲れじゃないんですねえ
パワーに 気迫に押されたんですねえ
あのGIFTで与えられたものはトータル祝福と喜びであったが それだけではない
綺麗で美しくて純粋な なんてそれだけのものではなかった そんな優しいだけのものじゃなかった
聖も濁も 追うも逃げるも すべてをぐちゃぐちゃに混ぜ込んだかたまり
総じて「念」だった
羽生結弦の「念」
あのとき観たものは彼の愛とか救いとか優しさとかの面ばかりでなく 苦悩が色濃かった
でもそれすらも それこそが羽生結弦を作り上げたのだなと息を呑むしかないようなもので
その彼を成す苦悩を壮絶に美しく表現していたのが今回のGIFTだったのだろうと思う
天才たちは苦悩すら芸術に変える
いや 羽生結弦だから苦悩を芸術として昇華し表現できたんだよな
おまえ良かったな 苦悩 相手が羽生選手で
表現の嗜好とかパターンとかジャンルとか癖とか個人的好き嫌いとか そんなどうしようもない話はもう受け付けないモノであった
そんな好き嫌いのレベルで語ってはならんモノだ あれは
表現の核心を見つけ見つめることが出来ないものは語ってはいけない 出来ないならば逃げよ 去れ(乱暴者)
これほどまでの感動は単なる感傷とかファンの欲目や思い入れとかそんなものから生まれるものじゃない
そんなんで世界からの賞賛や敬意 プロのクリエイターの希求や衝動をコントロールなんてできるもんじゃない
GIFTで披露したどのパフォーマンスもきっと現時点でも金メダル級なんだろう
テクニックやスキルのレベルも世界最高峰の裏付けあってこその感動なんだから
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かつてプリンスのライブに訪れた同業者はライブ後肩を落として帰っていったそうだ
あんなの観たらやってられない と
ものすごい刺激と興奮と愕然とした気持ちを抱かせるプリンス
ファンはともかく 同業者はたまらんかったやろな
同じフィールドでやってる者たちにとって神の所業のようなものだっただろうから
プリンスが大御所になるにつれ 後輩的なノリでただただ神と崇めるか尊敬するかミーハーみたいにキャーキャー言えた世代はラッキーなほうで 同時代競り合った同業者は嫉妬すら抱けず落胆すら覚えたんじゃないだろうか
当時の様々なインタビューや空気感はそれを伝える
同業者のみならず 違うフィールドのクリエイターも当然プリンスから刺激を受けた
プリンスの存在は「創造」だっただろう
そして現在もなおプリンスは「創造」の象徴となり刺激と感銘を与え続ける存在となっている
プリンスはプリンスというインスピレーションなのだ
いままでも これからも
プロ中のプロが共に作り上げていたGIFT
そんなプロたちがチームの頭である羽生結弦に鳥肌を立てている
感謝や感嘆のツイートをしてる 感動して震えたりしている
あれほどのすごいものを共に作り上げられたよろこび たまらんやろうね
プロをも唸らす羽生結弦
クリエイターすら刺激する羽生結弦
羽生さんは(一応)スケーターでアスリートだけど もはやそういった肩書きとかジャンルを超えた存在なんだ
この世に生まれた羽生結弦は羽生結弦でしかないのだ
羽生選手は時間をかけて自分自身へ闘いを挑む者から真の創造へ挑む者として その思考と行動の変換の行程を私たちに見せていってくれているのだ
その長い時間のかかる変身の歴史的瞬間を私たちは目の当たりにしている
ひとりのアスリートから唯一無二のクリエイターに生まれなおす奇跡のような過程
二度とは訪れないような瞬間に立ち会っているのだ
てなことで
私の中の衝撃の比は前回や今までのそれとは比べものにならん というか受ける質が違いすぎる
美しかったとか感銘を受けたとか そういうのを超えて
白と黒の 隠と陽の 正と負のかたまりの衝撃
衝撃を受けた当日当初はすげーすげーとしか言えなかったポンコツキャパシティしか持ち合わせていない凡人エスむら
しかしそのすごい物質はあとから私にぶち当たってきたのだ
羽生結弦の思いはとてつもないものだった
彼はとんでもない質量の念を放出した
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ノッテステラータが終わり Mrs. GREEN APPLEの僕のことがエンディングで流れる
このときあらかじめ撮影されている羽生選手の映像と音楽が映画のエンドロールのように流れるのだ
その歌詞は まるで羽生選手の苦しかったり辛かったり嬉しかったりした日々の心情をなぞる
胸にグッとくる
それにしたって これ 映像を流しているだけなのだ
それなのになんだこのカタルシスは
それなのになにこの満足感は
たった一人アイスリンクで演じる孤独
彼はこうやって日々何年も孤独に戦って生きてきたんだろうな
その姿は気高い
アンコールのSEIMEIではもはや観客が歓喜と嗚咽の声を上げていた
突っ伏して泣いている人もいる
このプログラムのラストはいつ見ても私たちを戦慄させる
命を削って作り上げた創造物がそこにあるから
彼のどのプログラムもパフォーマンスもすごい すごかった
でもなによりもすごいと私が驚かされたのは プログラムを終えリンクを周回しながら謝辞を伝えるその荒々しい姿だった
涙をこらえながら息も途切れ途切れに言葉を紡いでるその必死な姿は 胸がかきむしられるような瞬間だった
伝えたい思いを その思いのままストレートに伝えられるのは「自分がこの熱い思いを伝えられるのはやはり滑って表現することだ」と言わんばかりに彼は激しく力強くスケーティングする
それは演出や表現のひとつだったのかもしれん 真実は彼にしか分からん
が
羽生さんはback numberの水平線を口ずさみながら 「スケートが好きだ!」とスケートをしながら叫んでいたんだよね
それってすごい姿だった
すごかったよ
でもやっぱりスケートが好きで良かった!
彼はそう叫ぶとものすごくスピードを上げ その溢れる思いを激しいアクションに託した
思いが溢れすぎて言葉が途切れる場面もあったが だからこそより生々しく感じられ ああこれリアルなんだ と痺れたよ
なんという熱いパッション
あんな激しいスケートを私は観たことがない
あれは間違いなくGIFTのクライマックスのひとつだったでしょう
わたしももれなく涙目だったが
周りを見渡してみると そこかしこで涙をぬぐう人が見られた
いや 泣いていたね 泣いていただろ?
今まで試合や競技で観ていたはずの羽生結弦選手の演技 あれはテレビのファインダー越しのものだから
なんとか「感動」で済んでいたんだな
羽生結弦生き様総合パッケージGIFTをナマで2時間半も食らったら 「感動」を超えてしまうのは当然なのであった
感動は許容量を超え 「衝撃」となって私たちをぶちのめしてきた
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東京ドームにスケートリンクを張って一人で演じるのは史上初
は謳い文句だったが
それは物理的に史上初 という意味だけではないんやで
物理的にはリンクは張れる 何度でも お金を積めば
でも
オリンピック金メダル二連覇者 スーパースラム覇者であり 日本国内にとどまらず世界中の人々の心を動かしその心にクサビを打ちこみ脳みそガクガクに震わすフィギュアスケーター兼アーティストである人間によるたった一夜の奇跡の瞬間
なんて
絶対に歴史的に最初で最後やん
そういったありえない出来事を史上初って呼ぶんやで
お金を積んで力を使って同じことしたところで それは同じになりようがない
「羽生結弦体験」は羽生結弦にしかできない体験なのだから
GIFTの主導者は羽生結弦だ
誰かの発案で彼が踊らされていたものではない
彼が多くの才能あるクリエイターを引っ張ったのだ
やらされでもなくお飾りでもなく
アイデアも強い気持ちも 全部羽生結弦から発せられたものなのだ
だから素晴らしいものであったし価値があったのだ
発案は図々しければ誰でもできる
いっときの人気があればヨダレを垂らしてついてくる者もいる
お金と権力を積めば迎合するヤツが神輿を持ち上げてくれるだろう
でも心からこの人のために尽力したいと思わせるのは
情熱や
才能や
人徳や
抗えない存在感
他では得られない唯一無二感
もう人生や運命のなかで二度とこんな好機は訪れないと思わせる焦燥感
そういったものがないと 本物は動かない
羽生結弦だから本物のクリエイターや多くの人々が動いたんだ
彼だから共に創り上げたいと思ったんだよ
羽生選手から取り上げられ演じられたアーティストは本当に誇らしいだろうなあ
あれほどの偉業を成し あれほどの感動を日本中に与えた世界の羽生結弦選手
そんな彼に勇気を与えたりインスピレーションを与えたり癒したりしたんだっていうその事実は どれほど誇らしいことだろう
創造者同士 お互いたかめあい与え合う 理想の姿
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羽生選手がプリンスを演じなければ私のこの衝撃的な体験はきっとなかった
あの出会い抜きであっても羽生選手はすごいんだってことはニュースとして知り理解はしていただろうし尊敬もしただろう
けれどあの時 羽生選手はプリンスを演じた
あの瞬間のあのチョイスは 歴史的にピッタリと付合した間違いないタイミングだった
あの瞬間以前にも以降にもプリンスを演じたスケーターは他にもいたし スケーター以外でも当然プリンスへのオマージュを捧げるミュージシャンやクリエイターはたくさんいた
プリンスからインスピレーションを受け 感謝や感銘を表するアーティストも多い
けど継続的に感謝や感嘆を抱いて表現する熱く誠実な人なんてなかなかいない
本気か本気でないかはこちらも分かる
その時 だけでなく ずっと敬意を持ってくれている人ってファンは分かるんだよ
それが羽生選手のパフォーマンスからは常に感じられる
真剣な敬意と感謝が
それもプリンスに限らずどのプログラムに対しても彼は全力投球だ 適当に扱ったり気を抜いたりしない
こんな本気な人に対して口でどうこうゆうだけってのはなんというか アカンな その態度は自身の人生に向き合ってないというか怠っているというか恥ずかしくて逃げている姿勢だ
自分の人生を生きろよ
(なんか話がずれとるよ)
継続的にプリンスに愛を表現してくれる人が羽生さんで良かったよ ほんと
しかも羽生選手のピークは「今が常にピーク」だ
あの時のプリンスは最高だった
なんて言わせない男 それがプリンスだった
常に最新のプリンスが最高だった
どの時のどの瞬間のプリンスも最高だったのだ
羽生結弦さんもそんな人なのだな しみじみ
羽生選手のプリンスへのパフォーマンス プリンス以外のパフォーマンス いずれも素晴らしくて プリンスが羽生さんの演技を観たらどう思うだろうか?なんて何度も考えたりもした
しかし 今回ほど本当に強く思ったことはない
プリンスに今のこの羽生選手を観て欲しかった
プリンス どうだ? 彼はすごいだろう? 彼は熱いだろう? と
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羽生さんは冒頭でも最中でも最後でも
大丈夫 ここに帰れる場所があるよ ここに僕がいるよ
的なことを言ってましたね
誰もがナニという大きな傷を負っていなくても 大きなトラウマを持ってるとか癒やされるべき事象を持っていなくったっていいねん
漠然と生きていても平々凡々平和に生きていても そんな者にも赦しや癒し 帰る場所はあったっていい
ここに大事なものがあると感じられればそれでいいと伝えていたんじゃないかな
そもそもそんなに人生ってドラマチックじゃないわいって人もいる
シニカルで飄々と生きている人もいる
そんな人でも どこか なにか だれか があるよ っていうことを伝えてくれたんだと思うんだ
なにかしんどいことがあったとき帰る場所があるよ ってこの日のことを覚えててくれればいいって言っていたんだろう
おそらく羽生さんはそんな存在になれたらな っていうことを表していたんだろうし
一過性の熱病みたいなものでなく 普遍的な存在でありたいという表れがあの言葉なんだろう
もはや羽生さんはそういう存在だよ
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数年前 プリンスを通してつながった羽生選手と羽生の森の人との関係のこと すごいですね すごいじゃないですかって言われたことがある
熱くて大きなリアクションをもらえている事に対してのすごいですねだったんだろうけど
そのとき私は「幻だよ 全部幻です」って返してた
そう あのときはまだ幻としか思えなかったんだな
謙遜というよりか 本当に幻としか思えなかった
私の中で確かなものと確信するには 私自身が不確かだったからか
羽生選手も森の人も すごく確かな存在だったのに
愛しています なんて言葉はそうそう使うもんじゃない
愛なんて それにふさわしい人なんてそうそういない
愛もいろんな種類がある 軽いものから重いもの 広いものから狭いもの 博愛から独占から
日本では愛という単語の解釈は難しいとも聞くし(キリスト教の教養や感性が必要?)
その愛という単語が何を含んで何を意味するかはもう哲学というか歴史学というか宗教学というか私なんかでは訳がわからん世界だが
まあ色々込みで 愛は愛だ としよう(出たよ適当)
そんな適当な私はプリンスを愛している 愛してやまない
プリンスに愛を捧げているし 彼の栄光も苦悩も全て愛していくが
やっと堂々と納得してはっきりと言える時が来たかもしんない しんないね
羽生結弦さん 愛してるよ
素晴らしいあなたという存在に愛を捧げたい
きっとこんな愛が世界中からあなたに捧げられ降り注いでいる
ありがとう ありがとう
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